本年6月ごろに、国による補助金制度が創設され、主に製造業を中心として募集が行われていました。
当事務所にも、何件か問い合わせが有りました。
お調べするだけで留まっていましたが、積極的な企業では、
企業独自に手続きを進められ、提出まで完了されたところもある様でした。
7月ごろに、新聞により、想定以上の応募が有り、大変な反響であった事を知りました。
中小企業緊急雇用安定助成金の届け出殺到に通じる様な部分が有ります。
ただ、こちらの補助金はそれなりにハードルが高いものでした。
日本国内における、主にモノ作りの業界の中で、
全般的にウィークポイントとされている分野の対策に向けて行動される企業、
が対象となり、試作品などの開発行為に対し、補助が行われます。
例えば、金型の製造の場合、自動車業界向けとして、
ア.金型の低コスト化や短期間製造等を可能とする新素材・新製造技術の構築
イ.複雑3次元形状等を創成する金型及び成形技術の構築
ウ.金型の仕上げ工程の削減
エ.成形品の後工程の削減
オ.高張力鋼板、アルミニウム合金等の難加工材に対応した金型及び成形技術の構築
カ.工程短縮等を可能とする金型技術の開発
キ.ハイサイクル成形を可能にする金型及び成形技術の向上
ク.モデリング技術の高度化
ケ.高度な計測技術の確立
コ.金型製造技術の向上
サ.IT等を活用したフレキシブル生産技術の向上
シ.環境配慮に対応した技術の開発
等といった技術的要求が有ります。
これらのニーズに対応する
新製品・新技術の試作開発
(機械・器具・装置の高度化、材料の利用技術の開発、製品の開発、生産・加工法の高度化、
システム・ソフトウェアの開発等)のうち技術的課題が明確なもの
及び
当該試作開発の成果(以下、「試作品」という。)に係る販路開拓等の事業
が、補助対象となります。
その為、製造業の中でも、普段から積極的にモノ作りを主体的に実施されている企業が、
本補助金の申請が可能となる、という場合が多かったかと思われます。
製造業の企業の中には、完全に、大手の企業の下請け専門、というところが少なく有りません。
こういった企業では、手の出しにくい内容となっていた事でしょう。
その様な中で、本補助金の対象と選定された企業が2社ほど、お客様の中にあったようでした。
応募が殺到し、結局、選定企業は、20%に絞られたそうです。
この激戦を潜り抜け、選定されたのですから、
今後の製造業を引っ張っていく存在として、輝き続ける事でしょう。
http://www.geocities.jp/igarasi001/index.html