そして、労務管理の基本の「き」から始めていきたいと思っています。
こういった事業主様に、これまで数多く出合っています。
その状況が是か非かはさておき、そもそも事業主の方は、自分で事業を行なう為に、起業したのです。
ですから、労務管理を行なう為に、会社経営をしている訳ではない、
というところがまぎれもない事実です。
事業主にとって、これまでの優先事項は「事業の運営」であり、それが唯一無二の存在だったのでしょう。
しかし、そんな事業主様も、かつては労働者であった経験もあるでしょうし、
経営者を続け何かの折に労務面の必要性を聞く機会があるでしょう。
ふと、自分の会社を振り返ってみて、これではいけない、と反省する機会がやってくるのです。
また、従業員からの申し出により自社の労務状況の不備を意識したり、
監督署の調査を受け厳しい指摘により労働環境の是正の必要性を迫られる事もあるでしょう。
総じて、多くの事業主は、経営が最優先なだけであり、
わざと労働社会保険諸法令に違反しようとしている訳ではないのでしょう。
この事をきちんと認識し、事業主に接する事が、正しい労務管理をサポートする必須の心がけだと思います。