思い知らされるニュースを見る事ができました。
愛知県内の三河地方の山村部の特産品の包装紙のデザインを、
公募による新しいデザインに切り替えたというものでした。
包装紙といえば、百貨店の包装紙のデザインは、洗練され、
支持されるものがとても多いです。
このデザインは、時折変更され、
その時代において多くの方からの人気を得るものとなっています。
一方、小規模な店舗等で、何十年も包装紙のデザインを変えた事が無い、
という場合もあるでしょう。
その場合であっても、それが今もなお、強い人気を保持して、
購買意欲を高めるものに繋がっていれば、問題は有りません。
しかし、実際には、そういったケースはまれではないでしょうか?
この様に、デザインが全く変わらない要因は、
「包装紙のデザインが空気のような存在で変更するという意識がおこらない」
「包装紙のデザインの重要性を知らない」
「包装紙のデザインを変更するコストがない」
という事になるかと思われます。
そもそも、大切な事は、包装紙の中の商品そのものです。
包装紙が良くても中身が良くなければ意味がありません。
しかし、第一印象はとても重要です。
第一印象で、期待が得られず、中身に辿り着くことすらできなかった、
という事では、本末転倒です。
包装紙のデザインですから、中身を意識したものである事が欠かせません。
テレビで取り上げられていた包装紙は、中身が和菓子でした。
山村の和菓子屋さん、というお店ですから、包装紙にはその地方の郷土を彷彿とさせる
「まつり」「文化財」「自然の景色」が盛り込まれたデザインとなっていました。
色々と盛り込まれていたものの公募で選ばれただけあり、しつこくなく、シンプルな印象でした。
でも、よく見ると、その様なデザインアクセントに気がつき、
包装紙を眺める事に没頭してしまう様な魅力がありました。
そんな時、あたかもそこにいるかの様な錯覚に陥るのではないでしょうか?
その気持ちが、そのお菓子の購買意欲に繋がるのだと思います。
お店の方は、包装紙を変えただけで、売上が伸びた、という結果をお話しされていました。
中身は変えていないそうです。
また、物産展の様な各地のセレクト商品が集まった売り場でも、
他に負けない競争力を持っているそうです。
たかが包装紙、されども包装紙、そのデザインは重要なのです。
今回は、包装紙の上でのデザインでしたが、
この考え方は、他の分野でも同じです。
ものを扱わないサービス業でも、やはり同様に非常に重要な要素だと思います。