イオン社労士事務所のブログ

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非正規労働者の増加

昨日、労働契約法の改正に伴う背景として、
非正規労働者の増加、という現象を挙げました。

たしかに、これは、職場における正社員からのシフトという
企業意思の流れによるもの、と考えられます。

一方、世の中では、学生の新卒時の就職難が発生しています。
これも、非正規労働による就業者数を押し上げている原因と言えるでしょう。

まず、新卒者がアルバイト等として就職する事により、直接的にその就業者数が増加します。
そしてこれにより、今まで、一定程度存在していた非正規就業希望の労働者が、
その数少ないパイの取り合いとなってきます。
そんな中、企業は非正規労働者の募集を行なうところ、想定を上回る応募を受け、
想定通りに人員を確保できる様になります。

企業は、不安定な経済情勢に対応する為に、非正規労働者を増やそうとするのですが、
当然に正社員より労働条件が低くくなります。
これが予定通りに人員確保にならなかったところ、解消されたのですから、
更に、非正規労働者へのシフトを増やすのは、自然の流れです。

ですから、企業側から見て、非正規労働者を増やす理由は、
景気に対応する為
予定通りに人員を確保できる求人環境の発生
という二つの理由だと考えられます。

理由の内、後者は、労働者自身が作りだした状況と言える要素も有ります。

単に、正社員までのつなぎとしてのアルバイト勤務であっても、
それが企業の非正規シフトに拍車をかける事にもなります。

労働者の側から見て、負のスパイラル、という見方ができるでしょう。