イオン社労士事務所のブログ

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月給と日給と日給月給

労働者の賃金の計算方法を表す名称として、
次の様に、3種類があります。
月給
日給
日給月給

いずれも、基本給部分の計算方法を表す名称です。

「月給」と「日給」については、
特段の説明は不要かと思いますが、
念のため記しますと、
「月給」という場合には、基本給が1カ月当たり20万円、
という様に、使われます。
「日給」は、基本給が1日勤務当たり1万円、
という様に、使われます。

余談ですが、通常は1ヵ月の所定労働日は、月ごとにまちまちとなります。
ですから、労働者にとっては、それでも毎月固定額の支払われる
「月給」が好まれる事が多いでしょう。
一方、会社側は、給与計算の労力が減ったり、
毎月の業績収支の見込みが迅速に可能になり、
合理性の面からみると、メリットがあります。

「日給」制とは単に、
基本給の計算方法が1日勤務当たりいくら、
となっているに過ぎません。

ですから、正社員の場合であっても、
「日給」が採用されている事もあります。

最後にご説明する制度が、「日給月給」制度です。
ただし、この言葉は、一般的には使用されていません。
ハローワークにおける「求人票」の労働条件の明示の際、
その分野に限って、使用されています。

ただ、会社で人事に携わる方の場合には、
押さえておきたい制度となります。

「日給月給」とは、基本制度としては「月給」制度です。
月給の内、欠勤した場合に、
その欠勤日分、基本給を減額する仕組みのあるケースを、
「日給月給」と呼んでいます。
一方、欠勤しても、減額しない場合に、「月給」と呼んでいます。
それは、詳しく見ると、完全「月給」という意味合いとなります。

ただ、「月給」と「日給月給」とを、区別して使用することは、
ハローワークの求人票の中だけです。
一般的に世の中では、どちらも、「月給」と呼びます。

月給と呼んでおきながら、欠勤日分の減額を行なう事は、
原則として問題はありません。
世の中では、こうしている会社が大半でしょう。

ですから、月給という呼び名が非常に普及しています。
ハローワークでの求人票だけが、すこし、特異な呼び方をしている、
という認識をもって、見た頂くと混乱せずに、
理解ができる事でしょう。