年金問題のさなかに批判された事の多かった申請主義について
前回の続きを述べてみます
私が世の中で、年金が申請主義であることについて、
いろいろな意見が出された時、一番違和感を感じた事は次の点でした。
どうして年金だけが、申請主義であることについて、これだけ意見されるのだろうと。
申請主義である手続きは世の中に、たくさんあります。
なぜ、年金の申請主義だけが、声高にされるのでしょう。
手続きが必要な届出については、基本的に全てのものが申請主義である、
と言えるかと思います。
ここでは、民間組織に対する手続きは割愛して、官公庁に対して行うものに限定します。
すると、前回でも触れましたが、引越しや婚姻時の手続きは、完全なる申請主義です。
それから、税金に関する手続きも、同様です。
国民の側から、申し出しなければ、情報が伝わる訳がありませんので、
申請主義以外の方法で、手続き可能となるわけはありません。
ですから、年金が申請主義である事に対してのみ、声高にされるところに、
非常に違和感を感じました。
おそらく、年金手続きが繁雑にも関わらず、本人が手続きしなければならないところが、
意見の多くなる原因の一つだと思います。
ですが、引越しや婚姻の手続きならともなく、税金の手続きはどうでしょうか?
手続きが必要な方は、自分で勉強して、申告されています。
それができない方は、税理士さんに依頼されています。
年金について、手続きに拒否反応があるならば、社会保険労務士に依頼するしかありません。
また、そもそも、年金の手続きが必要な事を、教わったことが無いのだから、
申請主義は矛盾していると言う意見もあります。
しかし、引越しや婚姻の手続きを、わざわざ誰かから教わったでしょうか?
税金の手続きが必要な事を、誰かがわざわざ教えに来てくれましたか?
自然と他人の手続きを見聞きして、覚えた形が一番多いと思います。
そして、注意して市町村の広報を見ると、手続きが必要な事が知らされています。
税金についても、税務署から広報されています。
同様に、社会保険庁から年金の広報がされています。