イオン社労士事務所のブログ

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服務規律

就業規則には、服務規律の規定が載っている事がほとんどです。

しかし、服務規律には、常識的な事柄が綴られているだけで、
それを読まされたとしても、何も感じる事は思い浮かばないかもしれません。
これは、経営者から見ても、従業員から見ても、同様なのではないでしょうか?

ところが、思いもよらない時に、この服務規律が威力を発揮する事があります。
それは、従業員のモラルが下がってきた時です。

あまり起こり得ないでしょうが、従業員が上司に反抗的な態度をとったり、
指示に従わない事が発生する場合があります。
この様な事態に出くわした時、
「なんて従業員だ」
「これでは仕事が進められない」
「どうすれば指示が受け入れられるのだろう」
という様に考える事となります。

こうやって、ヒューマン的に考え、対応をとられる事はもちろん大切です。
その上で、事態が落ち着き、平穏な状態が取り戻せたなら、
それはきっと今まで以上に心が通い合った人間関係で構築された会社に変わっている事でしょう。

ところが、その様に事態が好転する保障はどこにもありません。
どちらかと言うと、その対応方法で事態が解決する可能性は、少ない方でしょう。

多くの場合、各従業員が規律よく、トップの意思決定に基づいて行動する組織体制の方が、
人事の問題は少ないようです。

そして、この様な企業風土となるには、上記の様な人事上のトラブルが起こった時には、
厳正な対応であたる事が近道といえます。
具体的には、上司の指示に従わない事は、就業規則服務規律違反となるでしょうから、
それを根拠に、指導や注意を正式に行う事となります。
正式とは、文書で指導なり注意の行為を行う事です。
また、その措置が当該従業員に対して行われた事を、社内に周知する事となります。

会社側からの一方的な対応ですが、総合的に見て、この様な対抗が企業を伸ばす事に繋がります。