イオン社労士事務所のブログ

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就業規則 その5

ぶれない経営の観点からも、就業規則が必要でしょう。

企業で働く労働者にとって、経営者の一挙手一投足は注目の的です。
そこに一貫性が無い場合、経営者の求心力が維持できるはずはありません。

経営者が影響力を及ぼす範囲は、非常に広いものがありますが、
労働環境面に関しての内容が労働者にとって一番の関心が集まる事が言うまでもありません。
ここの内容に関する部分で、昨日言っていた事と、今日言っていた事に、ブレが有るのでは、
あっという間に、労働者は、経営者への信用を捨て去る事でしょう。

心からの信用を得られていない状況で、強い経営が実行できる可能性は、ほとんどゼロです。
つまり、企業が成長する為に、経営者のぶれない意思が必要です。

さて、労働環境をブレない様にする為に、就業規則が必要、と冒頭で触れましたが、
これは正確には、経営者の頭の中にある就業ルールを明文化し、固定化しましょう、という意味を指しています。

よく、経営者の方は、独自の賃金、労働時間、休暇のルールを作っておみえです。
これをしっかりと公開していれば話は別ですが、ほとんどの場合、公表されていません。
そうなると、どうしてそういった結果になるのか、その理屈が伏せられて運用されている事となります。
すると、労働者は、自分の取り扱いが正確に行なわれているのか、疑心暗鬼に陥ってしまいます。

それから、経営者自身、ざっくりとしたルールのみで運用されている事が多い傾向もあります。
すると、気付かぬうちに、同じ状況でも違う対応をとっていたり、
そもそものルールを逸脱したり、改造したり、してしまうものです。

これらは、労働者から見て、ぶれる意思、そのものです。

この負の側面を回避する為に、就業規則の活用が効果的です。
つまりは、独自のルールを明文化し、公表し、固定化するのです。
この事により、ブレは、一掃されます。

そして、労働者の眼差しは、自身の業務遂行に向けられ、盛夏の向上に努力してくれるでしょう。